2022.10.25
2024.10.2
リスティング広告の費用の決め方がまるわかり!費用対効果を高める方法や広告代理店の手数料まで徹底解説
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インターネットを利用していると、必ず目にすると言っても過言ではないWeb広告。
中でも、検索時に見ることになる広告をリスティング広告と言います。
リスティング広告は現代の情報社会において、従来の雑誌やテレビコマーシャルを利用した宣伝よりも、手軽かつ、より効果的です。
しかし、単にリスティング広告を使えばよいわけではありません。
本記事では、リスティング広告の費用や費用対効果を高める方法を詳細に解説していきます。
初心者の方にもわかりやすく解説しているので、是非ご覧ください。
1.リスティング広告とは
まずはそもそもリスティング広告とは何かを解説します。
リスティング広告は広告手法の内、インターネット上で行われる2つの広告手法を指します。それぞれ「検索連動型広告」と「ディスプレイ広告」と言い、一般的には検索連動型広告を指す事が多いです。ただしそれぞれ特徴やターゲットにする顧客層が異なるため、リスティングと言ってもどちらを指しているかによって意味合いが変わってきます。
検索連動型広告とはウェブ検索、つまりGoogleやYahoo!といったように、普段ユーザーが利用している検索画面に出てくる広告です。ユーザーが特定のキーワードを検索した際に関連したサイトが広告として表示されます。画面中央に表示され、検索したキーワードに関連したサイトが表示される関係上、能動的に顕在顧客層にアプローチする事ができます。
対してディスプレイ広告はウェブサイト内に出すことができる広告で、テキストだけでなく画像や動画などで表示できるため直感的にわかりやすくアピールする事ができます。
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2.リスティング広告の費用が決まる仕組み
リスティング広告には、費用が発生する仕組みが2つあります。
一つは広告が表示される事によって費用が発生する「インプレッション課金(CPM)」、もう一つは広告がクリックされる事によって費用が発生する「クリック課金(CPC)」です。広く浅く認知を広げることができるインプレッションに対し、確実にユーザーを誘導する必要があるクリックと、目的によってどちらを利用するべきかが変わります。
2-1.インプレッション課金(CPM)
インプレッション課金(CPM)は広告が表示される事で費用が発生する課金方法です。費用が発生するのは広告が1000回表示された時であるため、費用の計算式は「単価✕表示回数÷1000」で算出する事ができます。
2-1-1.クリック課金(CPC)
クリック課金は表示されている広告をクリックした回数に応じて費用が発生する課金方法です。こちらは1クリックごとに費用が発生するため、費用の計算式は単純に「単価✕クリック回数」で算出する事ができます。
どれだけ広告が表示されても、クリックされなければ費用が発生しないため、確実に顧客を商品ページへと誘導する事を目的としている場合におすすめの方法と言えます。また、出稿する際にキーワードを選択しますが、その際に競合率の高い(検索されることの多い)キーワードを選ぶと、1クリックあたりの費用単価が高騰します。
3.リスティング広告の費用相場
次に、リスティング広告の費用相場について解説していきます。
広告は、どれだけお金をかけたかによって、表示される回数や目立つ場所に広告を出せるかが決まります。
リスティング広告も同じで、費用によって表示される頻度が変わってきます。
広告予算が多ければ多い程広告が表示される頻度が増しますが、逆に相場相応の予算だったり相場以下であればほとんど表示されないこともあります。しかし、後述しますがリスティング広告の広告表示順の基準自体は費用以外の部分も関わってくるためお金をかけるだけでは上位で表示されるとは限りません。
3-1.リスティング広告の費用は月30~500万円が目安
リスティング広告の費用ですが、これは目安としてはかなり幅のある「30万円から500万円」になります。なぜこれほど大きな幅が生じるかというと、事業の目標や企業体力(どれだけ広告費に回せる利益があるか)により異なるためです。
よく検索され購入につながるキーワードであれば当然多くの人が広告を目にするため、広告を出したい人が殺到し競合率が高くなります。出稿される広告が増えても表示させることができる場所は限られているため、取り合いになり、相場価格が高騰していきます。
逆に検索される頻度が少ないキーワードなら競合率も低いため、相場価格も下がり広告表示頻度も多くなります。また、異なるジャンルで同じく相場価格で広告を出稿しても競合率が高い場合は相場価格だとほとんど表示されず、逆に競合率が低ければ相場価格でも広告表示頻度が多くなるように、同じ相場価格でも意味合いが変わってきます。
3-2.業界別のコンバージョン単価の相場
Web広告の指標の一つに「Cost per Acquisition」「Cost Per Action」、通称CPAと呼ばれているコンバージョン単価があります。
これはそのまま1コンバージョン(アクション)を獲得するまでに必要な広告費用の事を指しており、当然業界によって相場が異なります。企業向け商材や医療系・不動産系商材の相場は一万円以上しますが、アクションを起こしやすい価格や商材の場合、半額の5000円程度の場合もあります。
4.リスティング広告の費用の決め方
費用と相場を解説したところで、実際に費用を決める方法も解説します。
広告費用の算出には目標から逆算する方法と、相場から算出する方法の2種類があります。広告はお金をかければその分効果が大きくなるとはいえ、予算をかけすぎても採算がとれるわけではありません。
決められた予算の中で適切な広告費用を計算する事で、よりリスティング広告を活用できます。
4-1.目標から逆算する方法
まずは目標から逆算する方法です。
目標から逆算する際に用いるのが上記で解説したコンバージョン単価、CPAです。必要費用の算出を端的に言うと「コンバージョン数(CV)✕CPA=費用」になります。
例えばCPAの価格が1万円として、CVを100件で計算をすると必要な予算は100万円になります。とはいえこれはあくまでも指標の1つを元にしているだけなので、厳密にはここからある程度余裕を持たせる必要があるでしょう。
4-2.クリック単価の相場から算出する方法
次に、クリック単価の相場から費用を算出する方法を解説します。
この算出方法で必要なのはクリック単価、CV率、目標CV件数の3つです。計算式は「クリック単価÷CV率✕目標CV件数」です。
コンバージョン率(CVR)は、「目標に達した数を目標に達する前の段階の人数で割った割合」の事を言います。例えば訪問者が1000人居るウェブサイトにおいて、目標を達成(商品の購入など)した人数が10人居た場合、CVRは1%になります。
そしてクリック単価の調べ方ですが、クリック単価は「Googleキーワードプランナー」というGoogle広告で利用できる機能で調べることができます。
単価はあくまでも予測のため確定情報ではないものの、参考にする数値として最も適しています。
5.リスティング広告の運用を代理店に依頼する場合の費用
広告は自社で運用できるのであれば大幅にコストを減らすことができます。しかし中小企業の中には自社での運用が難しい場合も多いでしょう。そういった時に利用できるのが広告代理店です。
ここでは広告代理店へ依頼する際の費用の種類と、どれだけの費用が発生するかを解説していきます。
5-1.手数料型
手数料型は、手数料率型とも言います。これは広告費用の15%から25%を運用代行の手数料として広告代理店へ支払います。最も費用がかさむタイプですが、元々の広告実費が多ければ多い程代理店側が得られる利益も多くなるため、力を入れて取り組んでくれる可能性が高いと言えます。
5-2.定額型
定額型は広告代理店が定めた基準を元に、予算規模に関わらず一律の料金を支払うタイプです。実際にどの程度の料金が発生するかは広告代理店によりますが、予算の増額などで料金が変動しないため、柔軟に予算調整ができるのが特徴です。
5-3.成功報酬型
成功報酬型は達成したCV(コンバージョン)の件数に応じて料金を支払います。成果に対して報酬を支払うため、最も費用対効果が優れているタイプではありますが、達成したCV件数次第では、広告で発生する利益よりも手数料の負担の方が大きくなる可能性もあります。
また、当然ながらCV件数は毎月同じとは限らないため、一カ月ごとの代理店手数料を算出する際にミスが発生する可能性も他の方法より高いと言えるでしょう。同じ理由で需要の変化などによってCV件数も変化するため、実際にいくら払えば良いかを把握し辛いのもデメリットです。
6.リスティング広告の費用を決める際に注意すべきポイント
次にリスティング広告の費用を決める際に注意すべきポイントです。
費用だけでなく、単純にリスティング広告自体を運用する上での注意点を解説します。今回解説するポイントは主に2つ、「撤退ライン」と「増額基準」についてです。
6-1.撤退ラインを明確に定める
損失を抑えるためには、引き際を見極めなければなりません。「撤退ライン」の基準を定めておくと、瞬時に判断がしやすく、損失を増やす前に行動に移せます。撤退ラインの基準としては、「○ヶ月間の平均コンバージョン数が目標値以下」「CAPが○万円以上に達した時点」などが挙げられます。撤退ラインを決めるのはあくまでも損失を抑えるためであり、リスティング広告そのものの失敗を意味するわけではありません。リスティング広告は一時停止・再開が可能なため、戦略の練り直しや変更がしやすいです。そのため、撤退ラインは予算ギリギリに設定するのではなく、ある程度余裕を持って設定しておくと良いでしょう。
6-2.獲得効率が好調な場合の増額基準
リスティング広告においては、広告費用の増額を行う基準(目安)と、増額する予算の額をあらかじめ設定しておくことも大切です。予想よりも獲得効率が好調な場合、増額を行えば、より成果が得られる可能性があります。ただし、ただやみくもに増額しても、費用対効果が悪くなる恐れがあります。
基本的に、増額の基準は「設定していた目標よりも成果が出ているかどうか」で、下記2通りの場合があります。
- 平均獲得効率が目標・予想よりも多い
- 最終的な目標達成値から逆算して余裕がある
獲得効率が好調な時期は、需要が高い時期とそうでない時期に分けられます。需要が高まっている時期、つまり好調な獲得効率の中でも特に効率が高い時期に増額した予算を振り分けると、効率的に利益が伸ばせるでしょう。
6-2-1.キャッシュフローをもとに算出する
予算・費用・成長スピード・費用対効果など、資金に関係する事で重要な要素は沢山あります。その中の一つに運転資本・キャッシュフローがあります。これは商品を仕入れてから販売した際に、実際に入金されるまでの間を埋めるための資金の事を指します。
運転資本は常に必要なわけではなく、あくまでも支払いと入金の間を埋めるための資本です。この期間の事をキャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)と言い、リスティング広告を利用する場合は「広告費を支払って出稿→広告から商品やサービスが購入される→購入料金が入金される」という一連の流れがCCCに辺り、運転資本を必要とします。予算増額を行う際には運転資本まで使ってしまわないように、キャッシュフローを元に算出するようにしましょう。
7.リスティング広告の費用対効果を高める方法
最後にリスティング広告で費用対効果を最大限高める方法を解説していきましょう。ただし、あくまで効果を高めることができるとは言っても確実なものではありません。かなり力を入れて実践しても、撤退ラインに引っかかる程度の効果しか期待できない場合も考えられるので、過信は禁物です。
今回解説するのは3つ、「ターゲットを絞る」「広告品質を高める」「検索クエリを見直して除外キーワードを設定する」です。それぞれ詳細に解説していきます。
7-1.ターゲットを絞る
極端な話にはなりますが、例え不特定多数の100人に見られたところで、購入する人が1人では大きな売上にはなりません。それなら、需要がありそうなターゲット50人に見てもらい、5人に購入してもらった方が、費用対効果が高いと言えるでしょう。
ターゲットには「地域・時間・使用デバイス・性別・年齢」などの要素があります。Web広告である以上、ウェブサイトを閲覧・検索する人が多い時間帯の方がより広告を見てもらえる可能性が上がるのは当然であり、平日・休日のどちらが良いか、平日でも勤務時間内外どちらが良いかを吟味すると効果的です。自社のターゲットに適した顧客を狙うためにも、地域や年齢・性別を考慮した上で適切な条件を設定する事が費用対効果を上げるコツです。
7-2.広告の品質を高める
広告が掲載される順番は、単純に費用だけで決まるわけではありません。費用は掲載順に関わる要素の1つではありますが、費用を含めたさまざまな要素を元に「広告ランク」が設定されています。この広告ランクが高いと上位に表示されるようになり、逆に広告ランクが低いと入札単価が高くても表示されにくくなります。
広告ランクは各媒体が定めている基準を元に判断されます。ユーザーの興味・関心を煽るような文章・タイトルであるか、クリックした先のページがニーズに適しているか、ページ自体も商品の購買意欲を煽るような完成度があるかなど、さまざまな視点から推定クリック率・関連性をもとに品質が決定します。
お金を積むだけではなく、広告そのものの完成度も高める事を意識しましょう。逆に広告効果が薄いと感じる場合、広告の質を見直してみるのも重要と言えるでしょう。
7-3.検索クエリを見直し、除外KWを設定する
除外KWは、検索において該当キーワードが入っていた場合、広告を表示しないための機能です。広告を表示するターゲットを絞り、顧客にならない層に広告を表示しないように設定します。
。例えば除外KWに「悪評」という単語を設定すると、「商品名 評判」で検索した人には広告が表示されますが、「商品名 悪評」で検索した人には広告が表示されません。
除外キーワードとして設定されることが多いものには、下記のようなものがあります。
- サービス契約・手続き関連:ログイン・退会
- 求職関連:会社名に対する年収・求人・評価
- 商品の悪評などのネガティブなワードなど
自社に関係するワードを調べていたとしても、必ずしもそれが商品を購入したい顧客であるとは限りません。除外KWで新規顧客になる可能性が低い層に広告を表示しないよう設定すれば、広告費を抑え、費用対効果を上げられます。ただし理想的な顧客を求めるあまり除外KWを増やしすぎると、広告の表示も減るため、バランスが必要でしょう。
マッチタイプについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
8.まとめ
インターネット広告を使えば、コンバージョン測定やクリック率、ページの滞在時間などさまざまなデータを駆使できるため、特に若年層に対して広告効果が期待できます。他の広告方法と比較しても「一時停止・再開がしやすい」のは大きなメリットです。しかし、費用対効果を考えなければ期待した程の効果を得ることができない可能性もあるため、予算の余裕や撤退ラインをしっかりと確保した上で取り組むようにしましょう。
Writer GMSコンサルティング編集部 マーケティング部
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