PPC広告を運用する際、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。PPC広告は低予算で運用できますが、実際にかかる費用がわからないと計画を立てられません。そこで本記事では、PPC広告の運用にかかる費用を中心に解説します。代理店に依頼する場合の費用相場も解説しているので、合わせてご覧ください。
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1.PPC広告とは?
PPC広告とは、1クリックごとに広告料が発生するweb広告です。「PPC」は「Pay Per Click」の頭文字を取った言葉です。
PPC広告には代表的な種類が3つあります。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- SNS広告
これらはGoogle広告やYahoo!広告などでアカウントを開設し、各種設定を行うだけで広告を出稿できます。
PPC広告が効果を発揮するのは、企業やサイトの認知度向上ではなく、商材の「販促」です。クリックされて初めて広告料が発生するため、商材に対して興味のあるユーザーを集客できます。
2.PPC広告が効果的なタイミング
PPC広告を出稿するタイミングを誤ると、機会損失の恐れがあります。ターゲットユーザーには行動パターンがあるため、時間やサイト上の行動の取り方を分析したうえで広告を出稿できると成果につながりやすいです。PPC広告では出稿する時間を自由に設定できるため、効果の出やすいタイミングで出稿しましょう。
PPC広告のメリットである出稿や停止の自由を活かし、成果が得られやすい時間は予算をかけ、成果が得られにくい時間帯は出稿を停止して予算を節約するのも1つの手です。
3.PPC広告とリスティング広告の違い
リスティング広告はPPC広告の一種であるため、これらに違いはありません。
リスティング広告には、検索連動型とコンテンツ連動型の広告があります。検索キーワードやコンテンツに応じた広告が表示される広告です。PPC広告では、検索連動型の広告が多く見られるため「PPC広告=リスティング広告」だと認識している方もいますが、PPC広告の一種にリスティング広告があることを把握しておきましょう。
リスティング広告は、ユーザーが興味をもっている広告を表示できるため、サイトへの誘導がしやすく成果向上に直結しやすい広告となっています。主な媒体はGoogle広告やYahoo!になります。アカウントを開設して、予算やキーワードなどの設定を行うだけで出稿できるため、非常に手軽に始められます。
リスティング広告について詳しく知りたい方はこちら
4.CPC課金とCPM課金の違い
CPC課金とCPM課金はどちらも、PPC広告の運用中における広告料の発生の仕組みを指す用語です。広告を運用する場合は、広告形態(PPC広告など)だけでなく課金形態も自社の商材に適しているか判断する必要があります。CPC課金とCPM課金の違いを見ていきましょう。
4-1.CPM課金とは
CPM課金は、一定の表示回数に達すると広告料が発生する仕組みの課金形態です。「M」はラテン語で1000回を意味する「Mile」の頭文字で、CPM課金は1000回表示されると選定したキーワードの単価に応じて広告料が発生します。
PPC広告の中では、ディスプレイ広告やSNS広告などで採用されています。クリック数は関係しないため、何度クリックされても広告料は発生しません。そのため、クリック率が高い広告を掲載できるとお得になります。一方で、表示回数だけが増加してクリック率が低い広告の場合は、損してしまいます。
4-2.CPC課金とは
CPC課金とは、1クリックごとに広告料が発生する仕組みのものです。リスティング広告で主に採用されています。何度表示されても、広告料が発生しないため、必要以上に予算を消費することなく成果を挙げられる可能性があります。
また、クリックされると必ずサイトに誘導できるため、コンバージョン率の効果測定が行いやすいのも1つのメリットです。「広告の質」の要素が除かれるため、ランディングページや商材自体の見直しを行う機会につながります。
5.PPC広告の費用相場
PPC広告の費用相場は「〇〇円」と断言できません。
PPC広告の運用をCPC課金で行う場合、かかる費用は「クリック数×クリック単価」で決定されます。クリック数は、広告の質などで変動し、クリック単価は運用者に決められるため、運用する企業で全く異なるのです。
また、クリック単価は、安く設定しすぎると広告の掲載位置が悪くなり広告による効果が期待できません。「どの程度の成果を挙げたいか」によってもクリック単価を検討しなければならないため、予算との兼ね合いを考慮し、PPC広告にかける費用をコントロールしましょう。
6.PPC広告運用を代理店に依頼する場合の費用相場とサービス領域
PPC広告の運用に手が回らない場合、代理店への依頼を検討するでしょう。自社での運用と比べ、他の業務に時間を当てられるようになりますが、費用がかかってしまいます。ここでは、PPC広告の運用を代理店に依頼する際の費用相場とサービス領域をご紹介します。
6-1.PPC広告運用を代理店に依頼する場合の料金体系
PPC広告の運用を代理店に依頼する際の、主な料金項目は次の通りです。
- 初期費用
- 運用代行手数料または最低手数料
- ランディングページ制作費
- バナー制作費
- 広告運用レポート作成費
代理店に依頼した場合は、広告費に加えてこれらの運用代行費用が必要となります。
上記項目の中で、ランディングページやバナーの制作を自社にて行う場合は当然、支払う必要はありません。必ずかかる費用は、初期費用と運用代行手数料または最低手数料になります。
6-2.PPC広告運用を代理店に依頼する場合の費用相場
PPC広告費の「20%」が費用相場です。広告費が200万円だった場合、40万円が運用代行費になります。しかし、広告費が100万円未満の場合だと20%ではなく、月に20万円(最低手数料)を請求する代理店が多くなっています。
加えて、初期費用で「5万円程度」がかかります。広告を運用するにあたってアカウントの開設やキーワードの選定などが必要になるため、その分の費用です。
そのほかの業務を代理店に依頼すればするほど、当然ながらかかる費用が高くなります。また、代理店によっては、「定額制」や「成果報酬型」の料金体系を取っているところもあるため、すべての代理店で先述したような費用相場は当てはまらないことに注意しましょう。
7.PPC広告のメリット
ここまでPPC広告や費用相場を見てきましたが、PPC広告を運用することで得られるメリットは何があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
7-1.PPC広告のメリット1.費用対効果が高い
PPC広告は「費用対効果の高さ」が最大のメリットです。費用対効果が高いのには2つの理由があります。
1つ目は、クリックに応じて広告料が発生する仕組みになっているためです。クリックされない限りは、広告料が発生しないため無駄に資金を消費せずに済みます。また、クリックした時点でサイトに誘導できるため、売上に直結しやすい状況になります。2つ目は、ユーザーが興味をもつ広告を表示できるためです。主にリスティング広告やSNS広告ですが、ユーザーの属性や検索したキーワード、コンテンツに応じて広告が表示されるため、成果につながりやすくなっています。
7-2.PPC広告のメリット2.途中で広告の変更が可能
Web広告であるPPC広告は、途中で出稿を停止して広告を簡単に変更できます。効果測定の結果を参考にして、一時的に停止し、ユーザーに合わせて広告を改善してから再び出稿できるため費用対効果を高められます。Google広告を例に挙げると、出稿停止の手続きを行ってから24時間以内に広告が停止されます。前払いしていた費用があれば、プロモーション特典を除いて4週間以内に払い戻しがあるため、安心して停止できます。
紙や看板などの広告だと、そうはいきません。掲載されて世の中に出されれば変更はできません。そこまでに時間や人件費がすでかかっているため「払い戻し」も不可能です。
PPC広告の自由な出稿および停止を活かして、効果的に運用しましょう。
7-3.PPC広告のメリット3.数値の解析ができる
「Googleアナリティクス」や「アドエビス」など効果測定ツールを用いることで、数値で広告の効果を解析できます。紙や看板などの広告だと数値で解析できるのは、広告費とコンバージョン数の割合ぐらいのものです。しかし、PPC広告では以下のような項目を指標に、広告の効果を細かく解析できます。
- インプレッション数:表示された回数
- クリック率:表示回数に対するどクリック数の割合
- コンバージョン数:広告主にとって成果とみなせるユーザーの行動回数
- コンバージョン率:クリック数に対するコンバージョン数の割合
8.PPC広告のデメリット
PPC広告の運用は、メリットばかりではありません。当然ながらデメリットも存在します。しかし、事前にデメリットを把握しておけば対策できます。次項から解説する2つのデメリットを把握し、PPC広告の運用に活かしましょう。
8-1.PPC広告のデメリット1.費用対効果の高いKWは高額
成果をアップさせたい以上、費用対効果の高いKWを設定したいと思うでしょう。しかし、費用対効果の高いKWは、競合が多いためクリック単価や表示単価が高い傾向にあります。
どの企業や会社、サイト運営者も成果を挙げたいのは同じであるため、仕方のない話です。
予算と成果に関してよく検討したうえでKWを設定する必要があります。高額なKWを避けたい場合は、「ロングテールキーワード」を狙うとよいです。ロングテールキーワードとは、複数のKWを組み合わせたものを指します。例えば、「自動車保険 安い おすすめ」などです。
「自動車保険」のみだと範囲が広く、単価が高くなる傾向にあるため、ロングテールキーワードでの設定を検討してみましょう。
8-2.PPC広告のデメリット2.運用に時間を割かないと費用対効果が出にくい
PPC広告を出稿すればすぐに成果が挙げられるわけではありません。出稿後は継続して広告に時間を割いて運用しなければ、思うような成果を挙げることは難しくなります。広告による効果の経過を見ていない期間に、「インプレッション数やクリック率が下がっていた」といった事態は十分考えられます。そうなると、メンテナンスに時間や費用をさらにかける必要が出てきます。
PPC広告の運用状況を確認する頻度は、毎日行うのが基本です。ある程度データが蓄積されたら、数週間または1ヵ月まとめてのデータ分析が必要になります。数値によるデータ分析を行い、適宜、PPC広告や設定を変更しましょう。
9.PPC広告を自分でやる場合の注意点
PPC広告の運用を代理店に依頼すると費用は高く付くため、自社または自分でPPC広告を運用できるに越したことはありません。しかしその場合に注意すべき点があります。
ここでは、自社または自分でPPC広告を運用する場合の注意点を解説します。
9-1.PPC広告を自分でやる場合の注意1.コンバージョン設定を忘れない
コンバージョンの設定を行う前にすべきなのは、広告の運用の中で「何をもって成果とみなすか」を定義することです。例えば次のようなユーザーの行動です。
- 資料の請求を完了
- 化粧品を購入
- スクールへの加入申し込みをクリック
- 電話ボタンのクリック
定義が決まれば、そのコンバージョンに応じてサイトの設定を行っていきます。コンバージョンの設定も、広告と同様に運用している途中で変更可能です。効果測定を定期的に行い、適切な設定をしましょう。
9-2.PPC広告を自分でやる場合の注意2.出稿して放置しない
PPC広告の運用を開始した後は、放置せずに定期的な効果測定を行う必要があります。PPC広告は効果測定を行い、運用中でも広告を変更できますが、放置すると思うような結果が得られなくなるかもしれません。
広告運用のテクニックを向上させるまでには時間がかかります。定期的に効果測定をして広告を見直すことで、広告運用にまつわる知識やテクニックを身に付けられるでしょう。
もし、目の前の業務に手一杯でPPC広告の効果測定や修正などに時間を割けない場合は代理店への依頼を検討しましょう。
10.PPC広告の費用対効果を高めるコツ
PPC広告の費用対効果を高めるために次の3つのコツを把握しておきましょう。
- 訴求力の高い広告文の作成
- ランディングページの精査
- キーワード選定
それぞれ詳しく見ていきます。
10-1.PPC広告の費用対効果を高めるコツ1.訴求力の高い広告文の作成
ユーザーが検索した際に表示される広告は、他にも多数あります。その中で運用しているPPC広告をクリックしてもらうためには訴求力が高く、質の良い広告文の作成が必要です。ユーザーは広告を見ることにあまり時間をかけてくれません。一目で興味を惹くような、端的でわかりやすい文章を作成すると、クリックしてくれる可能性が高くなります。
広告文を作成するにあたっては、コンバージョンが得られていると推測される競合の広告を参考にしてみるのも良いでしょう。その場合は、できるだけ同じようなジャンル、商材を選ぶとより自社が運営する広告の参考にできます。
10-2.PPC広告の費用対効果を高めるコツ2.ランディングページの精査
広告のクリック先のページをランディングページと呼びますが、ランディングページの質が低いと離脱率が高くなります。苦労して質の高い広告を作成しても、肝心の辿り着いたページの質が低いとユーザーは購買意欲をなくしてしまいます。
ランディングページの質が保てているか、4つのポイントでチェックしてみましょう。
- ユーザーが「買いたい」と思えるような構成になっているか
- クリックしたくなるボタンになっているか
- 文字や画像と空白のバランスは適当か
- 広告した商材の魅力を伝えられているか
10-3.PPC広告の費用対効果を高めるコツ3.キーワード選定
PPC広告を出稿する際にキーワードを選定します。広告による効果を高めるには、このキーワード選定が重要な要素です。
キーワードが適切かどうかは、数値の解析結果を基に判断する必要があります。例えば、インプレッション数は高い一方で、クリック数やコンバージョン数が低い場合は、別のキーワードへの変更を検討した方が良いでしょう。また、クリック率およびコンバージョン率が高いものは、出稿時に入れる費用を高めにするのも手です。
しかし、キーワードのみで判断するのは危険で、広告の質が低いことが原因の場合もあります。広告テストで何が原因かを探ると、より成果につながりやすいでしょう。
11.まとめ
PPC広告は1クリックごとに広告料が発生する仕組みです。広告の運用にかける費用は、予算に応じてコントロールできます。広告の運用を代理店に依頼する場合は、広告費の20%分が費用としてかかると考えておきましょう。当然ながら、代理店に依頼する工数が多いほど費用は高くなるため、事前に入念な検討をしておくことが大切です。
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Writer GMSコンサルティング編集部 マーケティング部
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