インターネット上で掲載できるリスティング広告は、ユーザーの興味・関心を引きやすいとして注目されています。しかし、ノウハウがない人がリスティング広告を利用しても、思うような成果を得るのは難しいです。
そこでおすすめしたいのが、リスティング広告の運用を代行してくれる代理店の活用です。当記事では、リスティング広告の運用代行について解説します。リスティング広告運用代行を行う代理店を選ぶコツについてもあわせて紹介いたしましたので、ぜひ最後までご一読ください。
目次
1.リスティング広告とは
リスティング広告とは、インターネット上に掲載できる広告の一種です。GoogleやYahoo!といった検索エンジンを使い、検索したキーワードに関連のある広告が検索結果の上部に「広告」という表記とともに掲載されます。他の検索結果と同様に表示されるため、ユーザーに違和感を与えることがありません。
リスティング広告の課金は、主に「PPC(Pay Per Click)」という方式がとられています。名前の通り、広告をクリックすることで課金が発生する仕組みです。
リスティング広告の最大の強みは、ユーザーの関心を引きやすい点にあります。ユーザーが手に入れた商品や情報に関連した広告が掲載されるため、コンバージョン率(CVR)が他の広告と比べて高くなる傾向にあります。
リスティング広告について詳しく知りたい方はこちら
2.リスティング広告運用代行の業務内容
リスティング広告の運用を代行業者に依頼することで、次のような業務の手間を省くことが可能です。
- リスティング広告の配信準備
- リスティング広告の運用業務
以下では、リスティング広告運用代行の業務内容について、詳しく解説します。
2-1.リスティング広告の配信準備
代行業者に依頼することで、リスティング広告の準備で必要となる次のような作業を代行してもらえます。
- アカウント作成
- キャンペーン作成
- キーワード選定
- 広告文作成
代行業者が対応する配信準備について、以下で詳しく解説します。
2-1-1.アカウント作成
アカウント作成では、サービスを利用するためにユーザー情報を登録する必要があります。アカウントを作成し、次のようなユーザー情報を登録します。
- ログインアドレス
- パスワード
- 支払情報
2-1-2.キャンペーン作成
キャンペーンでは予算や配信先など、次のような情報を登録します。
- 日予算
- 入札戦略
- 配信日
- 配信時間
- 配信地域
- 配信デバイス
- 配信ネットワーク設定
- 配信スケジュール
- 除外対象
2-1-3.キーワード選定
キーワード選定は、ノウハウのある運用者と初心者で差が出る部分です。ユーザーが検索した際に、自社の商品やサービスがヒットするキーワードを選ぶ必要があります。キーワード選定では主に、次のような作業が行われます。
- 担当者へのヒアリング
- 競合の商品やサービスの分析
- ターゲットニーズの分析
キーワード選定について詳しく知りたい方はこちら
2-1-4.広告文作成
広告文では、商品やサービスについての見出しや説明文、URLなどを設定します。広告文はユーザーが検索した際の検索結果に表示されます。自社の商品やサービスについて認知してもらうためにも重要な部分なので、自社で広告文を作成するノウハウがない場合は、プロの代行業者に依頼するのも一つです。
2-2.リスティング広告運用代行の業務
リスティング広告の代行業者に依頼することで、次の業務を代行してもらえます。
- 予算管理・入札調整
- KW・広告文の改善
- レポーティング
代行業者に行ってもらえる広告運用について、以下で詳しく解説します。
2-2-1.予算管理・入札調整
リスティング広告を運用する上で、予算管理を怠ると投資対効果の低下に繋がります。例えば、日別予算を抑えていることが原因で、CPAは目標内なのに配信を伸ばせていないキャンペーンがあるケースです。このようなキャンペーンがないかを日々チェックし、必要であれば日別の予算調整を行います。
CPAやROASなどの指標と照らし合わせてキーワード入札調整を行います。成果が良いキーワードは入札を上げ、悪いキーワードは入札を下げます。それでも改善が見られないようであれば、キーワードの停止も考慮に入れます。
2-2-2.KW・広告文の改善
キーワードや広告文の改善も代行の業務に含まれます。リスティング広告を効率的に運用するには、注力すべきキーワードの選定が不可欠です。適切なキーワードを選び、成果の得られないキーワードは除外するなど、選定を行うことで成果に繋がります。
同様に、広告文の改善も重要な作業のひとつです。ユーザーが求める商品・サービスであることをアピールできなければいけません。
2-2-3.レポーティング
レポーティングもリスティング広告を運用する上で欠かせません。レポーティングの目的は主に成果等の報告、課題の発見や解決、費用対効果の改善などが挙げられます。これらの情報共有のために、定期的にレポーティングが行われます。
3.リスティング広告運用代行の費用
リスティング広告を運用するに当たり、次のような費用がかかることを把握しておきましょう。
- 初期費用
- リスティング広告出稿費用
- リスティング広告の運用代行手数料
リスティング広告を運用する際にかかる費用について、以下で詳しく解説します。
3-1.初期費用
リスティング広告運用代行によっては、初期費用がかかる場合があります。リスティング広告を運用する際に、アカウント登録などの準備が必要になるためです。
準備段階を自社で行うことで費用を抑えることが可能かもしれません。しかし、初期設定は複雑で手間がかかるうえに、ノウハウを持たない初心者の方が設定すると重大なミスにつながることもあります。成果に繋げるためにも、準備段階からプロに任せることをおすすめします。
3-2.リスティング広告広告出稿費用
広告費は、広告を出稿するGoogleやYahooといった掲載先に支払う費用です。リスティング広告の場合、ユーザーが閲覧した広告をクリックした回数で費用がかかります。クリック単価はキーワードなどによって10円〜1,000円以上と変動するため、キーワードの選定次第では安く抑えることも可能です。
3-3.リスティング広告の運用代行手数料
リスティング広告の運用を代行業者に依頼する場合、手数料が必要です。「広告費の20%」ほどが手数料としては一般的です。
広告費次第では、広告費の20%の手数料ではなく「最低手数料」として費用がかかる場合があります。広告費を安く設定すると、準備段階でかかる費用が不足する恐れがあるためです。
予算不足が原因で業務が滞ることを回避するために、最低でも必要な手数料が設定されています。
4.リスティング広告運用代行を使うメリット
リスティング広告運用代行を利用することで、次のようなメリットが得られます。
- リスティング広告運用の時間が減り、本質的なマーケティング業務に時間をさける
- 他媒体などに取り組みたいときに、知見があるためスムーズに開始できる
- 最新情報や他社情報が豊富にあるため最適な改善ができる
以下で詳しく解説します。
4-1.リスティング広告運用の時間が減り、本質的なマーケティング業務に時間をさける
リスティング広告運用代行を依頼することで、本来の業務に支障がでることを回避することが可能です。
リスティング広告を運用するには、さまざまな準備や設定などをしなければなりません。これらを初心者が行おうとした場合、リスティング広告のノウハウを学ぶことから始める必要があります。その結果、リスティング広告の運用以外の業務が疎かになってしまいます。
運用するアカウントが増えれば、広告の運用担当者の負担も増大します。改善が必要な段階にも着手できず、顧客満足度が低下することも考えられます。
その点、リスティング広告の運用代行を依頼することで、本質的なマーケティング業務に時間を割くことが可能になります。
4-2.他媒体などに取り組みたいときに、知見があるためスムーズに開始できる
リスティング広告を運用代行に依頼することで、他媒体などに取り組みたい時もスムーズに開始することが可能です。
代理店は、リスティング広告をはじめ、SNS広告など運用型広告のノウハウが豊富です。発注側にリスティング広告の知識や経験がなかったとしても、始めることが可能です。
初心者が手探り状態で設定したものの、予定したとおりに配信ができないというケースは少なくありません。運用代行を行う代理店であれば、準備段階から配信の設定、運用まで任せられます。
4-3.最新情報や他社情報が豊富にあるため最適な改善ができる
運用の代行を依頼する業者がGoogleやYahoo!の認定代理店だった場合、最新情報や他社情報を入手することが可能です。蓄積している情報を元に、発注側に最適な運用をしてもらえるでしょう。
ビジネスで成果を出すには、いかに最新の情報を得られるかがポイントです。しかし、最新でかつ正しい情報を得るのは簡単なことではありません。情報を仕入れようとしても、インターネットで検索するなどの手段しかありません。
インターネットを利用することで、情報は容易に手に入れることができます。しかし、それが正しい情報かを判断することは困難です。その点、認定代理店であればGoogleやYahoo!を通じて最新で正確な情報を得ることが可能です。
5.リスティング広告運用代行を使うデメリット
リスティング広告の運用に代行を使うことで、いくつものメリットを得ることができます。その反面、次のようなデメリットがあることも把握しておく必要があります。
- 運用代行の手数料がかかる
- リスティング広告の運用のノウハウが社内にたまらない
デメリットを知らないまま運用代行に依頼すると「予想よりも費用がかかる」「想定した成果が得られない」といった自体を招く恐れがあります。
そこで、後々のトラブルを回避するために、以下ではリスティング広告の運用代行を依頼するデメリットを解説します。
5-1.運用代行の手数料がかかる
運用代行に依頼すると、広告費とは別に運用代行業者に費用がかかります。一般的に、リスティング広告運用代行に支払われる手数料は「広告費の20%」か広告費が25万円以下を下回る場合、最低手数料として広告費の大小にかかわらず、5万円前後が設定されています。
広告費と運用代行の手数料が毎月かかるため、コストが増加するのはデメリットといえます。しかし、リスティング広告を運営するノウハウがなく、知識や技術を持っている人材もいない状態で開始しても、成功する可能性は低いでしょう。運用代行に支払う費用は増えるかもしれませんが、結果的にメリットは大きいといえます。
5-2.リスティング広告の運用のノウハウが社内にたまらない
リスティング広告の運用代行を依頼した場合、運用全般を代理店が行います。基本的に発注側は情報の共有をされるだけで、運用自体に関わることがありません。実際に運用を経験することがないため、リスティング広告の運用に必要なノウハウを蓄積することができません。
将来的に自社のみでリスティング広告を運用するつもりであれば、ノウハウや経験がたまらないのはデメリットといえます。しかし、自社での運用を考えておらず、運用代行に任せるのであればデメリットというほどではありません。
6.リスティング広告運用代行業者を選ぶコツ
リスティング広告の運用は、どの運用代行業者に依頼しても良いというわけではありません。選び方を間違えると、コストだけがかかってしまい成果が得られない恐れもあります。
そこで、リスティング広告運用代行業者を選ぶ際は、次のポイントをチェックしておくといいでしょう。
- 得意領域を確認する
- 契約期間は柔軟に決められるか
- 広告アカウントを共有してくれるか
- 事業の成長を目的に考えてくれているか
- 広告主のビジネスモデルの理解ができているか
次のチャプターでは、リスティング広告運用代行業者を選ぶコツをご紹介します。
6-1.得意領域を確認する
一口にリスティング広告の運用代行業者といっても、得意分野・不得意分野があります。例えば、サプリメントや医薬部外品が得意という場合もあれば、広告費が安価な案件が得意という場合もあります。得意分野の運用代行業者に依頼できれば、成果を期待できるでしょう。そのためにも、自社の条件を満たす代行業者を探す必要があります。
ただし、条件を厳しくしすぎると運用代行業者を探すことが難しくなります。その場合は、ある程度条件を緩めて探してみるといいでしょう。
6-2.契約期間は柔軟に決められるか
リスティング広告運用代行を依頼する際、「最低契約期間」に注意しましょう。最低契約期間が設定されている理由は、短期間では効果の検証がしづらいからです。そのため、多くの運用代行業者では、結果が目に見えるまで契約を維持する「最低契約期間」が設けられています。
最低契約期間は運用代行業者によって異なります。お試しとして1カ月から設定している業者もあれば、6カ月の最低契約期間を設けている場合もあります。
最低契約期間を確認せずに運用代行業者と契約すると「6カ月は契約を解除してもらえないと言われた」といった事態を引き起こす恐れがあります。運用代行業者と契約する際は、トラブルを防止するために、契約期間をしっかりと確認しましょう。
6-3.広告アカウントを共有してくれるか
リスティング広告の運用にはアカウントの作成が求められます。運用代行業者によっては、広告アカウントを発注側に開示しない場合もあります。アカウントを開示されないことで、どのように運用しているのかなどを知ることが難しくなります。
どのようなキーワードを設定しているのか、どれだけの金額をかけているのかを知ることで、自社にノウハウを溜めることにも繋がります。
将来的に自社でリスティング広告の運用を考えているのであれば、広告アカウントを共有してくれる代行業者を選びましょう。
6-4.事業の成長を目的に考えてくれているか
事業の成長や成功を達成するには、発注側はもちろん運用代行業者の側にも熱量が必要です。
しかし、実際には「お金をもらってマニュアル通りの作業をするだけで、成果に関しては気にしない」という代行業者も少なくありません。発注側と代行業者側の間にある熱量に差があると、事業の成功は見込めないでしょう。
リスティング広告の運用を任せるのであれば、ただお金を無駄に消費するのではなく、事業を一緒に成功させることを目的に考えてくれる代行業者を選ぶべきです。
6-5.広告主のビジネスモデルの理解ができているか
発注側のビジネスモデルを運用代行業者側がしっかりと理解しているかを確認しておきましょう。
運用代行業者側が発注側の事業について理解がないと、コミュニケーションも満足に取ることができません。お互いの認識にズレが生じた状態では成果に繋がりづらくなります。
発注側のビジネスを正確に理解していないために、誤った認識のままで予算を使いきる恐れもあります。その結果、何も成果が出せなかったでは意味がありません。
運用代行業者を選ぶ際は、発注側のビジネスモデルを正確に把握しているかを確認しておく必要があります。
7.まとめ
リスティング広告は、運用に関するノウハウがないと、なかなか成果に繋がりません。リスティング広告を効率的に運用したいとお考えであれば、初心者が1から勉強するよりも、広告運用のプロである運用代行業者に依頼するほうが効率的です。
広告の運用代行を依頼する際は、自社の求める条件を満たしているかどうかだけでなく、事業の成長を考え、ビジネスモデルを理解してくれる会社をパートナーとして選びましょう。

私たちは現在の自分に甘んじず、チャレンジをすることで、お客様にプロとしての価値を提供いたします。常に知識・技術をアップデートし、お客様の成長に貢献してまいります。
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