Facebook広告のターゲティングの種類や設定方法、運用する際のポイントを徹底解説!
2022.12.13

Facebook広告と言えば、優れたターゲティング設定が可能と思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。その一方、Facebook広告初心者の場合は、具体的にどのようなターゲティング設定があるのか、全貌を掴めていないことも多いでしょう。この記事では、Facebook広告初心者・Webマーケティング初心者に向けて、Facebook広告のターゲティングの種類や設定方法、運用する際のポイントを徹底解説します。ぜひ最後までご覧ください。
目次
1.Facebook広告とは
まずはFacebook広告の概要について説明します。Facebook広告は、Meta(旧Facebook)が提供するSNS広告です。Facebook広告の管理画面からはFacebookやInstagramなどMetaが運営するSNSに広告配信できますが、この記事では原則としてFacebookへの配信を解説します。
Facebookは月間アクティブユーザーが約2,500万人程度と、他のSNSと比べて利用者が多くありません。そのようなFacebookならではの特徴として、原則として実名登録が求められており、デモグラフィック情報(年齢・性別・経歴・職業・居住地域など)を登録するSNSであるということが挙げられます。そのため、他のSNSよりもユーザー情報を獲得しやすく、精密なターゲティングが可能です。
Facebook広告の概要について知りたい方はこちらをご覧ください。
2.Facebook広告のターゲティング種類
Facebook広告のターゲティングでは、「オーディエンス」という設定を使います。オーディエンス種類は、次の3種類です。
- コアオーディエンス
- カスタムオーディエンス
- 類似オーディエンス
これらのオーディエンスを、目的に沿って使い分けることが重要です。それぞれの特徴を簡単にまとめると、次の表のようです。
項目 |
特徴 |
---|---|
コアオーディエンス |
地域・年齢・性別・学校・職歴などのデモグラフィック情報に加え、興味関心・デバイス・アプリの利用状況などの行動で設定するオーディエンス |
カスタムオーディエンス |
オンラインまたはオフラインで、自社に対してすでにアクションを実行した利用者に再度リーチできるオーディエンス |
類似オーディエンス |
優良顧客と共通の興味・関心を持つ利用者に新たにリーチするオーディエンス |
ここからは、それぞれのオーディエンスの詳細を解説します。
2-1.Facebook広告のターゲティング種類1.コアオーディエンス
コアオーディエンスは、Facebook広告で基本となるオーディエンス設定です。設定できる選択肢が多く、地域・年齢・性別・学校・職歴など代表的なデモグラフィック情報に加え、興味関心・デバイス・アプリの利用状況などの行動も登録できます。そのため、実名登録のFacebookと最も相性の良いオーディエンスと言えるでしょう。
コアオーディエンスを設定する際は、設定画面の「保存済みのオーディエンスを作成」というボタンから操作します。(なお、カスタムオーディエンス・類似オーディエンスはそのままの名前のボタンが用意されています)
Facebook広告のターゲティング種類2.カスタムオーディエンス
カスタムオーディエンスでは、FacebookピクセルやSDKを利用して獲得した情報や自社が保有している顧客情報とFacebookのユーザー情報を繋ぎ、カスタマイズしたオーディエンスを作成できます。オンラインまたはオフラインを問わず、自社に関わる行動をとったユーザーに再リーチできるので、比較的コンバージョンにつなげやすいオーディエンスです。
作成できるカスタムオーディエンスには、次の4種類があります。
オーディエンス種類 |
概要 |
---|---|
ウェブサイトカスタムオーディエンス |
Facebookピクセルを利用し、Facebookユーザーと自社Webサイトにアクセスしたユーザーを紐づける |
アプリアクティビティカスタムオーディエンス |
Meta SDKを使用してアプリのデータをMetaに送り、カスタムオーディエンスに含める利用者を指定する |
顧客リストのカスタムオーディエンス (カスタマーリスト) |
自社既存顧客の情報(メールアドレス、電話番号、住所など)をMetaに提供し、Metaプロフィールとマッチングする |
エンゲージメントカスタムオーディエンス |
Facebook提供のアプリ・サービスで自社コンテンツに対してアクションを実行したユーザーを指定する |
参照:カスタムオーディエンスについて|Metaビジネスヘルプセンター
自社の狙うべき層が明確になっている場合には、これらのカスタムオーディエンスを使ってみましょう。
2-2.Facebook広告のターゲティング種類3.類似オーディエンス
類似オーディエンスは、既存顧客と似通った特徴を持ち、自社に関心を示す可能性があるFacebookユーザーにリーチできるオーディエンスです。
類似オーディエンスの元とする既存顧客情報のことを、Facebook広告では「ソースオーディエンス」と呼びます。ソースオーディエンスには、既存のカスタムオーディエンスを使用することになるので、まずはカスタムオーディエンスを作成しましょう。既に自社のサービスを利用したユーザーや確度の高いリードの情報をソースオーディエンスとすれば、より高い精度でユーザーにアプローチできます。
類似オーディエンスを作る時は、新しいオーディエンスとソースオーディエンスのマッチ率範囲を指定できることも特徴です。割合を小さくすればソースオーディエンスとのマッチ率が高まり、反対に割合を大きくすれば幅広いオーディエンスにリーチできますが、Facebookでは1,000〜5,000人のソースオーディエンスが推奨されています。はじめて類似オーディエンスでターゲティングする際は、まずはこの範囲から始めてみてください。
3.Facebook広告のターゲティング設定方法
Facebook広告のターゲティング設定方法を紹介します。ターゲティング設定のフローは、次の4ステップです。
- ターゲティングオーディエンスの作成
- オーディション種類の選択
- 広告セットを選択または作成
- 広告セットとの紐づけ
それぞれの具体的な手順を紹介していきます。
3-1.Facebook広告のターゲティング設定方法1.ターゲティングオーディエンスの作成
最初に、ターゲティング設定に使用するオーディエンスを作成します。Facebook広告管理画面のメニューに「オーディエンス」という項目があるので、アクセスしてください。
3-2.Facebook広告のターゲティング設定方法2.オーディション種類の選択
「オーディエンス」メニューにアクセスしたら、作成するオーディエンス種類を選択します。先ほど紹介した3つのオーディエンスから、今回広告を届けたいターゲット層に合わせたものを選びましょう。はじめて配信する場合は「コアオーディエンス」で始めることがオススメです。「コアオーディエンス」を選ぶ場合は、前述したように「保存済みのオーディエンス」を選択します。
コアオーディエンスを作る場合は、地域や年齢、性別などの基本的なユーザー情報を入力する画面に遷移します。表示されている項目に沿って、ターゲット層の情報を入力していきましょう。また、オーディエンス名も入力することですが、ここは誰が見ても分かりやすい内容にすることがオススメです。例えば「広告配信目的_ターゲット層の概要」とすると、他のスタッフや未来の自分にとって分かりやすく管理できます。
3-3.Facebook広告のターゲティング設定方法3.広告セットを選択または作成
オーディエンスの概要を入力したら、広告セットとオーディエンスを紐づけるためにFacebookの広告マネージャーに入ります。
すでに広告セットを作成していた場合は、紐づけたい広告セットの「編集」ボタンから紐づけ作業が可能です。
広告セットを新しく作成する場合は、広告マネージャーの広告セットタブを開き、「作成する」ボタンから新規作成してください。なお、Facebook広告のキャンペーンを作っていない場合は、この段階でキャンペーン作成画面が表示されます。画面の手順に沿ってキャンペーンを設定し、その後広告セットを作成してください。
3-4.Facebook広告のターゲティング設定方法4.広告セットとの紐づけ
設定方法3の手順で広告セットの設定画面に入ると、「ターゲット」の設定部分があります。コアオーディエンス(保存済みのオーディエンス)を紐づけたい場合は「保存済みのオーディエンスを使用」を選択してください。カスタムオーディエンス・類似オーディエンスを紐づける際は、「新しいオーディエンスを作成」の中にある「カスタムオーディエンス」から選択できます。これでFacebook広告のターゲティング設定は終了です。
4.Facebook広告のターゲティング設定のポイント
Facebook広告のターゲティング設定には、いくつか重視するべきポイントがあります。それは次の4点です。
- ユーザーのイメージを明確化すること
- ターゲティングの質を高めること
- 自社広告でオーディエンスが重複しないようにすること
- .広告配信の目的に応じてオーディエンスを選ぶこと
Facebook広告で成果を出すためには、常にこれらのポイントを認識しておくことが重要です。それぞれの詳細を解説します。
4-1.Facebook広告のターゲティング設定のポイント1.ユーザーのイメージを明確化する
Facebook広告に限らず、広告を配信する際はリーチしたいユーザーのイメージを明確にすることが重要です。
自社の既存顧客はもちろん、潜在顧客がどのようなユーザーなのか意識しましょう。例えば一般向けの新築住宅を建設している会社がFacebook広告を行う場合、家族連れを狙うことが多いでしょう。この場合もさらに細分化してターゲットのイメージを明確にし、住宅ローンや月々のランニングコストについてのクリエイティブは30代男性に、インテリアや便利なキッチンのクリエイティブは20代女性に配信するなど、クリエイティブとターゲットを細かく一致させることが大切です。
自社商材のカテゴリインサイトだけではなく、ターゲット層のヒューマンインサイトまで意識することをオススメします。
4-2.Facebook広告のターゲティング設定のポイント2.ターゲティングの質を高める
前述した通りユーザーを細分化してオーディエンス設定することは重要ですが、実際に配信してみると仮説通りに反応されないケースもあります。そのような場合はPDCAを回して、ターゲティングの質を高めていきましょう。
あえて条件が被らないように複数のオーディエンスの反応を見ると、より反応の良いターゲットに予算を集中させることも可能です。例えば先ほどの住宅会社の例で行くと、水回りのリフォームについてのクリエイティブを、お風呂を訴求したパターンとキッチンを訴求したパターンの2種類作ります。このクリエイティブを20代、30代、40代、50代、60代の男女それぞれをオーディエンスとして配信すると、お風呂を訴求したクリエイティブは60代男性のオーディエンスと、キッチンを訴求したクリエイティブは40代女性の反応が良い、ということが分かるかもしれません。
4-3.Facebook広告のターゲティング設定のポイント3.自社広告でオーディエンスが重複しないようにする
オーディエンスは広告セットごとに設定します。この時、自社の広告間でオーディエンスが重複しないようにしてください。広告セット間でオーディエンスが重複していると、配信数が減少する場合があるためです。
オーディエンスが重複した広告セットが複数あると、それぞれの広告セットが広告オークションで競合関係です。その場合、自社競合(いわゆる「カニバる」状態)になってしまうので、担当者が複数いる場合や異なる広告を並行して運用する場合は注意しましょう。
参照:Metaビジネスヘルプセンター|オークションの重複について理解する
4-4.Facebook広告のターゲティング設定のポイント4.広告配信の目的に応じてオーディエンスを選ぶ
この記事で紹介した通り、Facebook広告には3種類のオーディエンス設定があります。そのため、広告配信の目的に応じてオーディエンスを使い分けることが重要です。
例えば先ほどの住宅会社の例を出すと、特定の地域の住民を集客した場合はコアオーディエンスで絞り込むと良いでしょう。一方、ある程度確度が高い層を取り込みたいなら一度自社サイトに訪問したことがあるユーザーに対してカスタムオーディエンスを使ってリーチした方が良いですし、既存顧客と似た層にリーチするなら類似オーディエンスを使います。
このように目的に応じてオーディエンスを選ぶことで、より高い精度でターゲティングを行えることがFacebook広告の大きな特徴です。
5.Facebook広告の運用のポイント
最後に、Facebook広告を運用する際のポイントを2つ紹介します。
- 効果が悪いときはターゲティング以外も見直す
- CTRを重要視する
Facebook広告で成果を出したい場合は、オーディエンス設定を合わせてこれら2つのポイントを意識してください。それぞれ詳しく解説していきます。
5-1.Facebook広告の運用のポイント1.効果が悪いときはターゲティング以外も見直す
Facebook広告で思ったような効果が出ない時は、ターゲティング設定以外も見直しましょう。広告からの成果が上がらないと、どうしてもターゲットに目が行ってしまいます。しかし、画像クリエイティブの訴求が甘かったり、LP側の導線が悪かったり、ターゲティング設定以外に原因があることも多いです。
Facebook広告の効果が悪いと感じた時は、ターゲティング設定と合わせて他の設定も複合的に見直しましょう。
5-2.Facebook広告の運用ポイント2.CTRを重要視する
CTR(Click Through Rate|クリック率)は、Facebook広告の肝です。Facebook広告では入札単価だけではなく、ユーザーにとって有益な情報を流している広告であるかどうかも重要視されています。つまり、CTRが高ければ高いほどユーザーにとって興味関心が高い広告であると判断され、反対にCTRが低ければ低いほどユーザーにとって邪魔な広告であると判断されてしまうのです。
CTRが高ければ有益な広告と判断され、同じ入札単価でも競合広告にオークションで勝てる可能性が上がります。そのため、CTRの低下には特に注意してください。
6.まとめ
Facebook広告では3種類のオーディエンスを使い分けることで、詳細なターゲティング設定が可能です。どのような層にリーチすれば効果的な広告配信が可能か考え、この記事で紹介した内容を参考に設定してみてください。

私たちは現在の自分に甘んじず、チャレンジをすることで、お客様にプロとしての価値を提供いたします。常に知識・技術をアップデートし、お客様の成長に貢献してまいります。
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