ネイティブ広告って何?メリット・デメリットや掲載時の注意点を徹底解説! - (株)GMSコンサルティング
ネイティブ広告って何?メリット・デメリットや掲載時の注意点を徹底解説!

ネイティブ広告って何?メリット・デメリットや掲載時の注意点を徹底解説!

2022.4.12

ネイティブ広告とは、従来の広告と一線を画す手法として注目を集めている広告形態です。商品・サービスを紹介する役割以外にも、従来の広告手法に嫌悪感を示すユーザーも増えている現代において、企業とユーザーをつなぐ橋渡し役として注目されています。

 

この記事では、ネイティブ広告を詳しく知らない方に、ネイティブ広告と従来の広告の違いやメリット・デメリット、効果的な運用方法を解説します。ネイティブ広告の概要を知り、マーケティングに利用したい方は参考にしてください。


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1.ネイティブ広告の特徴と従来の広告との違い

 

 

まずはネイティブ広告の特徴と、従来の広告との違いを説明します。ネイティブ広告は、1つのコンテンツである側面が強いことが特徴です。

 

 

1-1 ネイティブ広告とは

 

ネイティブ広告とは、メディアの中に広告を溶け込ませ、あたかもコンテンツの一部であるかのように見せる広告のことです。「リスティング広告」や「記事広告」のような、広告出稿方式の名前ではありません。どのような出稿方式の広告でも、コンテンツのように見られていれば、ネイティブ広告であると言えます。

 

 

1-2 通常の広告との違い

 

通常の広告との違いは、「広告感」があるかないかです。通常の広告は、コンテンツとは切り離されて存在します。例えば、テレビCMの場合は、テレビ番組というコンテンツから独立してCMが存在しています。ディスプレイ広告の場合は、Web上のコンテンツから独立してバナーが存在します。

 

一方、ネイティブ広告の場合、広告はコンテンツの中に自然に存在しているため、ユーザーは、「ネイティブ広告」を広告であると認識できないこともあります。通常の広告が、商品・サービスを一方的に情報発信しているのに対し、ネイティブ広告は、媒体内の1つのコンテンツとして存在しているとも言えるでしょう

 

 

2.ネイティブ広告の種類

 

 

ネイティブ広告は、1つのコンテンツとして媒体内に存在していると紹介しましたが、様式によって6種類に分けられます。ここからは、ネイティブ広告の種類をご紹介します。

 

 

2-1 インフィード型

 

WebサイトやSNSのタイムラインに溶け込む形の広告を、「インフィード広告」と言います。インフィード広告は、掲載先媒体のコンテンツとコンテンツの間に自然に存在していることが特徴です。キュレーションニュースサイト内で、各ニュースの間にあるPR記事や、各SNSのタイムラインに流れるプロモーション投稿などが代表的です。

 

通常のコンテンツと間違えてクリックされることがありますが、ネイティブ広告としてしっかりと作りこんだコンテンツを用意しておけば、ユーザーに不快感を与えないでしょう。

 

 

2-2 ペイドサーチ型(検索連動型)

 

ペイドサーチ型(検索連動型)の広告は、一般的には「リスティング広告」と呼ばれています。一見ネイティブ広告のように思えませんが、検索結果画面におけるコンテンツである「検索結果」と同一の様式で表示されるため、検索連動型広告もネイティブ広告であると言えます。

 

検索結果と区別するために、小さく「広告」と表記されていることが多いです。近年はレスポンシブ検索広告など、検索媒体側が、ペイドサーチのクオリティを向上させるための機能を提供している場合もあります。

 

 

2-3 レコメンドウィジェット型

 

Webメディアや、ニュースサイトのおすすめ欄(レコメンドウィジェット)に表示される広告も、ネイティブ広告の1種です。インフィード型と似ていますが、レコメンドウィジェット型は、通常のコンテンツ内ではなく、おすすめ欄に表示されることが特徴と言えます。おすすめ記事や関連記事と同じ形式でPR記事が存在しており、ユーザーが広告と認識せずにクリックすることがあります。レコメンドウィジェット内にサムネイル表示する際は、ステルスマーケティングにならないように、広告であることを明示するなどの注意も必要です。

 

 

2-4 プロモートリスティング型

 

ECモールサイトなどで、検索結果の上位にPRとして表示される広告は、プロモートリスティング型のネイティブ広告です。楽天市場やYahoo!ショッピング、食べログなどで広く使われている広告です。検索結果として表示される商品サムネイルと、プロモートリスティングで表示される商品サムネイルに、違いはほとんどありません。ペイドサーチ型と似ていますが、プロモートリスティング型の広告は、そのプラットフォーム内で取り扱っている商品のみが表示されます。

 

 

2-5 ネイティブ要素を持つインアド型(IABスタンダード)

 

Webメディア上の広告枠内に、記事内容と親和性の高い広告を1つのコンテンツとして表示させる手法が、ネイティブ要素を持つインアド型のネイティブ広告です。出稿先媒体のデザインとの親和性より、媒体の内容との親和性を高められていることが特徴です。インアド型の広告は、広告であることが分かりやすいので、他と比較するとクリック率は低くなる傾向にあります。

 

 

2-6 カスタム型

 

以上の5つの種類にあてはまらないネイティブ広告は、カスタム型と呼ばれます。それぞれのメディアやプラットフォーム独自の広告で、具体的には、メッセージアプリ「LINE」の企業スタンプなどが該当します。

 

近年では、音楽配信サービス「Spotify」のカスタムプレイリストなども、カスタム型のネイティブ広告と呼ばれていますが、定義づけが難しく、マーケターによって意見が分かれます。カスタム型は他の媒体に横展開できないため汎用性は低いですが、その媒体内のユーザーへの訴求力は強くなることが特徴です

 

 

3.ネイティブ広告に大切な6つの条件

 

 

ネイティブ広告は、先ほど紹介した6種類に分類されますが、大切な6つの条件があります。それらは、ネット広告業界団体であるIAB(Interactive Advertising Bureau)によって定められており、ネイティブ広告を理解するために必要で重要な知識です。6つの条件をご紹介します。

 

 

3-1 FORM

 

最初のポイントは「FORM」、つまり形式です。広告とコンテンツ本体とのデザインの親和性です。広告のデザインは、掲載されるコンテンツと一体化している必要があります。そのため、広告全体の色やフォント、使用する画像のテイストなどには気を使いましょう。

 

 

3-2 FUNCTION

 

2つ目のポイントは「FUNCTION」、すなわち広告掲載面の機能です。広告が掲載されるコンテンツは、他の出稿媒体のコンテンツと同じ機能を有している必要があります。広告掲載コンテンツだけを特別扱いするようなことは、避けなければなりません。

 

 

3-3 INTEGRATION

 

3つ目の「INTEGRATION」は、広告の表示方法の統一性がポイントです。広告が、出稿先のコンテンツと同じように表示されているかどうかです。例えば、広告のリンクをクリックした際のモーション等が、他のコンテンツと統一されているかどうかなどが含まれます。

 

 

3-4 BUYING&TARGETING

 

4つ目のポイント「BUYING&TARGETING」は、配信方法です。出稿先メディアの全てのコンテンツに表示するのではなく、特定のページやカテゴリなどに絞って表示することがポイントです。これによって、興味関心の高いユーザーにのみ広告を表示できます。

 

 

3-5 MEASUREMENT

 

ネイ ティブ広告は、効果測定(計測指標)についてもポイントがあります。これが5つ目の「MEASUREMENT」です。広告は、クリックやCV等、通常の広告で用いられる指標ではなく、「エンゲージメント(コンテンツシェア数や閲覧時間)」で計測します。

 

 

3-6 DISCLOSURE

 

最後のポイント「DISCLOSURE」は、広告表示です。ネイティブ広告は、それが広告である旨を明示する必要があります。ネイティブ広告の特性上、広告でないコンテンツと混同されがちです。もし広告表示を怠ると、ステルスマーケティングとなってしまい、ユーザーに不信感を抱かれる原因です。ステルスマーケティングになることを避けるために、PR表記を明示しましょう。

 

 

4.ネイティブ広告のメリット

 

ネイティブ広告のメリットをご紹介します。メリットは、コンテンツとしての価値を最大限に活かせることにあります。

 

 

4-1 ユーザーを自然な形で誘導できる

 

代表的なメリットは、ユーザーを自然に誘導できることです。ネイティブ広告は、コンテンツの一部として自然に表示されるため、広告であることが認識されづらく、ユーザーにストレスを与えにくいです。広告が溢れる現代社会において、1種のコンテンツとしてユーザーを誘導することで、エンゲージメントを高める効果も見込めます。

 

 

4-2 広告がSNSで拡散される

 

ネイティブ広告は、それ自体がコンテンツのため、SNSで拡散されることがあります。SNSで拡散された広告コンテンツは、同じ興味を持つユーザーに届きやすいので、通常の広告より効率よく認知を広めることが可能です。

 

しかし、広告の内容によっては、炎上する形でマイナス方向の拡散がされる可能性もあります。広告を作成する際は、そのようなリスクを避けるために、細心の注意を払うことが必要です。

 

 

4-3 潜在顧客へのリーチが可能

 

潜在顧客へリーチすることもできます。例えば、インフィード広告であれば、同じ嗜好を持つユーザーにリーチ可能です。レコメンドウィジェット型広告であれば、特定のジャンルに興味を持つユーザーに認知してもらえます。ネイティブ広告が、1つのコンテンツとしてユーザーに届き、自社のファンにできれば、潜在顧客のニーズが顕在化した際の選択肢にもなりやすくなります。

 

 

5.ネイティブ広告のデメリット

 

メリットも多いですが、デメリットもあります。広告を作成する前に、デメリットを把握して対策しておくことが重要です。ネイティブ広告のデメリットをご紹介していきます。

 

 

5-1 ユーザーに不信感を持たれる可能性がある

 

ネイティブ広告は、場合によってはユーザーに不信感を持たれる可能性があります。広告感を出さないコンテンツのため、それが広告だと知られた時に、「騙された」と感じるユーザーもいるでしょう。また、ステルスマーケティングと混同するユーザーもおり、炎上につながる可能性もあります。ネイティブ広告は、広告であることを明示することが条件のため、厳密にはステルスマーケティングではありませんが、広告感を過度に隠すことは控えましょう。具体的な対策とすると、出稿の際に広告表示をすることはもちろん、コンテンツ内の冒頭や終わりにも、広告である旨を記載しておくことが望ましいです。

 

 

5-2 コンテンツ作成に手間がかかる

 

コンテンツ作成に手間がかかるデメリットもあります。ネイティブ広告作成時は、通常の広告のような商品・サービスの紹介だけではなく、1つの作品としての価値あるコンテンツも作らなければなりません。また、複数媒体に出稿する場合は、それぞれに合わせたトンマナにする必要もあります。1つの広告に工数をかけすぎると、費用対効果がマイナスになってしまうこともあるため、過度に作りこむことは避けましょう。具体的な対策とすると、テンプレートに沿ってのコンテンツ作成や、トンマナが似たメディアに限って出稿する方法があります。

 

 

6.ネイティブ広告を掲載する際の注意点

 

 

ネイティブ広告を掲載する際の注意点をご紹介します。ネイティブ広告は、その特性上「ステルスマーケティング」と誤解されやすいため、注意が必要です。

 

 

6-1 広告掲載ルール

 

広告掲載時には、それが広告であることを明示する広告マークの使用が義務付けられています。「広告を媒体に自然に溶け込ませる」必要がありますが、これは「広告であることを隠す」意味ではありません。ステルスマーケティングになることを避けるために、各媒体では、「広告」「PR」「プロモーション」などの広告マークを付けています。

 

 

7.ネイティブ広告で成果を上げる方法

 

最後に、ネイティブ広告で成果を上げる方法をいくつかご紹介します。ただコンテンツを作るだけではなく、ターゲットの選定や他の手法と絡めて運用することが重要です。

 

 

7-1 掲載メディアの選定

 

広告で成果を上げるためには、掲載メディアの選定が重要です。出稿先は、PV数やアクティブユーザー数が多いだけでなく、ユーザー層と自社のターゲットがマッチしているかを重視しましょう。例えば、月間ユーザー数が100万人のメディアに出稿したとしても、ユーザー層が自社のターゲットとかけ離れていては成果につながりません。広告出稿の目的である商品・サービスの利用につながるように、適切なユーザー層にアプローチできる媒体を選びましょう。

 

 

7-2 他のweb広告と併用して運用する

 

広告出稿と同時に、他のWeb広告を併用することもおすすめです。ネイティブ広告は、コンテンツとして自然に読まれる特性上、アプローチできる層は限られています。そのため、広告だけの出稿だと、成果が出るまでに時間がかかってしまいます。Web広告で認知を広げつつ、エンゲージメントを高めていくことで、それぞれの相乗効果も見込めます。広告出稿時には、他のWeb広告の出稿も検討しましょう。

 

 

7-3 CVを狙わずコンテンツへ誘導する

 

ネイティブ広告では、CVを狙いすぎず、他のコンテンツへ誘導することが肝心です。ランディングページなど、CVを狙うページへ誘導したくなりますが、広告を読んでいるユーザーはコンテンツに触れている感覚が強いです。そのため、安易にランディングページに誘導すると、不快感を与える可能性が高いでしょう。ネイティブ広告からは別のコンテンツへ誘導し、ユーザーのエンゲージメントを高めていくことが効果的です。

 

 

8.まとめ

 

ネイティブ広告のメリットやデメリット、特徴、掲載時の注意点や成果を上げる方法をご紹介しました。ネイティブ広告は従来型の広告と異なり、出稿先の媒体内に1つのコンテンツとして存在します。そのため、ユーザーに自然にアプローチでき、エンゲージメントを高める効果が期待できます。

 

価値のあるコンテンツだと認識されれば、SNSで拡散され、広告費用以上の効果を生むこともあります。このようなメリットがある一方、ステルスマーケティングと混同される可能性もあるため、広告表示を適切に行い、広告感を過度に隠すことは避けなければなりません。通常の広告よりも作成に手間がかかるため、自社のターゲットが存在する出稿先を選んで効果的に配信することが望ましいです。その際、他のWeb広告と併用することでより効果が見込めます。

 

ただし、ネイティブ広告から商品・サービスの購入を直接狙うことは避け、他のコンテンツに誘導することが肝心です。ユーザーの行動が多様化している現代において、既存広告のように一方通行で情報を発信するのではなく、1つのコンテンツとして役立つ情報を届けるネイティブ広告は、これからのマーケティングにおいて重要な役割を担っていくでしょう。ぜひ、ネイティブ広告の作成・出稿に挑戦してみてください。


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