2025.07.03
2022.5.25
2025.6.5
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LINEは国内で最も利用者数が多いSNSです。
そのため、LINE広告を使えば、多くのユーザーにアプローチできます。
しかし、アプローチできる層が広い反面、適切なターゲティングを行わないと、コンバージョン(CV)の見込みが薄いユーザーにも配信されてしまいます。
ただ、LINE広告では、設定できるターゲティング項目が非常に多く、慣れていない広告担当者には分かりづらい項目もあります。
本記事では、LINE広告のターゲティング手法と設定方法を徹底解説していきます。
広告で効率的に成果を出したい人は、是非ご覧ください。
LINE広告とは、主にメッセージアプリ「LINE」に配信される広告です。
メッセージアプリ以外にも、LINEマンガやLINEポイントクラブ、LINEショッピング、LINE NEWSなど、各種LINEサービスにも配信できます。
また、LINEの月間ユーザー数は8,500万人以上で、10代から60代までの利用率は90%以上です。
そのため、LINE広告は幅広い層にアプローチできる広告と言えます。
ユーザーから得られたデモグラフィック情報を使う「デモグラフィックターゲティング」や、LINE公式アカウントやLINE広告、LINEポイントADのデータを横断的に活用する「クロスターゲティング」、自社が既に保有しているデータをLINE広告上で活用できる「オーディエンスターゲティング」など、ターゲティング手法が豊富なことも特徴です。
LINE広告のターゲティング設定には、次の6種類があります。
・デモグラフィックターゲティング
・リターゲティング
・オーディエンスターゲティング
・類似ターゲティング
・クロスターゲティング
・リエンゲージメント配信
それぞれの特徴をご紹介します。
デモグラフィックターゲティングとは、ユーザーの年齢、性別、地域、利用OSなどのデモグラフィック情報でターゲティングする設定です。
それぞれの項目の設定詳細は次の通りです。
参照:オーディエンスセグメントを利用して配信する|LINE for Business
デモグラフィックターゲティングは最も基本的な項目なので、ほぼ全ての広告で設定します。
ただし、全ての項目を設定する必要はなく、「東京都の全ての年代層」、「特定の趣味・感心をもった全てのユーザー」などの設定も可能です。
リターゲティングとは、過去にWebサイトに訪れたことがあるユーザーにターゲティングする機能です。
過去にWebサイトを訪れたことがある場合は、既に興味関心が高いユーザーと言えます。
そのようなユーザーに繰り返し広告を配信することで、効率的なCVを狙います。
費用形態はクリック課金とインプレッション課金のどちらかで、相場はクリック課金の場合25円〜200円(1クリックあたり)、インプレッション課金の場合400円〜600円(1,000インプレッションあたり)程度です。
リターゲティングを行う場合は、Webサイトにタグを埋め込む必要があるので、設定するまでに工数が
かかることを覚えておきましょう。
オーディエンスターゲティングとは、自社が保有する顧客情報(電話番号やメールアドレス等など)、LINE公式アカウントの友だち情報、ユーザーの行動履歴(サイト訪問やアプリ内アクションなど)、といったデータを基にしたターゲティングです。
保有しているカスタマーデータを配信に活かせるので、ターゲティング精度の質は高くなります。
オーディエンスターゲティングの種類は次の通りです。
参照:オーディエンスを使って配信する|LINE for Business
リターゲティングや類似ターゲティング、リエンゲージメント配信は、オーディエンスターゲティングの中の1項目です。
類似ターゲティングは、オーディエンスターゲティングの中の類似オーディエンス機能を使ってユーザーを絞り込みます。
既に作成した各種オーディエンス情報と似ているユーザーに配信するため、反応が良いオーディエンス情報の横展開が可能です。
類似度が高いほどアクション確度は高まりますが、その分、類似ユーザーは少なくなり、リーチできる人数も減ります。
類似度は1%〜15%から選べますが、調整に自信がない場合は自動設定も可能です。その場合、一定のパフォーマンスが担保されるようにLINE広告側で類似度を決定します。
注意点は、作成してから180日間インプレッションがない類似オーディエンスは、期限切れとなることです。
もし期限が切れた後も同じ類似ターゲティング設定を使いたい場合は、同じ条件で作り直す必要があります。
クロスターゲティングは、LINE公式アカウントやLINE広告、LINEポイントADで取得したデータを横断的に活用する機能です。
さまざまなユーザーの情報が蓄積されるLINE公式アカウントの情報を、広告に使うことで効率的な広告配信につながります。
例えば、LINEポイントADに反応したユーザーに対してリターゲティングを行うことでCVに誘導したり、LINE公式アカウントの友だちと類似したユーザーに対してリーチすることで、広告効果をより高めることが可能です。
クロスターゲティングで利用可能なオーディエンスタイプは、次の通りです。
LINE公式アカウント
LINEポイント AD
参照:クロスターゲティング|LINE DATA SOLUTION
この他に、Talk Head Viewのデータもクロスターゲティングに利用できます。
注意点は、広告主が同じでも、異なるLINE公式アカウントに紐づいている広告アカウント間で、オーディエンス情報の共有はできないことです。
複数のLINE公式アカウントを運用している企業は、それぞれのアカウントでどのようなユーザーと関わるか、広告配信する際のターゲット像を意識するようにしましょう。
リエンゲージメント配信は、アプリの起動頻度向上や休眠ユーザーの呼び戻しに有効なターゲティングです。
新規アプリユーザーの約8割は、インストールから3日後には休眠ユーザーになると言われています。
そのようなユーザーをターゲットに広告配信することで、自社アプリのアクティブユーザー数の確保が期待できます。
リエンゲージメント配信を行うためには、アプリの登録とSDK連携が必要なので、設定するまでに手間がかかることがデメリットと言えます。
LINE広告のターゲティングの概要が分かったところで、具体的な設定方法をご紹介します。
デモグラフィックターゲティングは、広告グループでグループ名などの基本情報を入力後、セグメント情報を入力して設定します。
設定する項目は、ターゲットユーザーの地域や年齢、興味関心などです。
リターゲティングする場合、まずはWebサイトに「LINE Tag」を設置します。
広告マネージャーの「トラッキング(LINE Tag)」メニューからLINE Tagのベースコードを取得し、Webサイトに設置したら準備完了です。
CV数の計測をする場合は、CVページにベースコードとCVコードの2つを設置してください。
Webサイトにタグを設置したら、同じく広告マネージャーの「オーディエンス」メニューから「ウェブトラフィックオーディエンス」を選択します。
オーディエンス名・リターゲティングの対象ユーザー(タグを設置したページに訪問した全てのユーザーを対象とするのか、特定のページに訪れたユーザーを対象とするのか、など)・有効期間を入力し、リターゲティングするオーディエンス情報を作成します。
広告キャンペーン・広告グループを作成する際、リターゲティング用のオーディエンスを設定したら、リターゲティング配信の設定は完了です。
この際、リターゲティングの効果を最大化するために、デモグラフィックターゲティングは入力しないようにしましょう。
オーディエンスターゲティングは、広告マネージャーの「オーディエンス」メニューから、任意のオーディエンスを作成して設定します。
リターゲティングするために作成した「ウェブトラフィックオーディエンス」のように、配信目的に合わせてオーディエンスを作成しましょう。
オーディエンス同士は、ユーザー重複ボリュームと重複率を計測できます。
複数のオーディエンスを作成して運用する場合は、定期的な確認がおすすめです。
クロスターゲティングを行う場合、LINE広告、LINE公式アカウント、LINEポイントADを連携させる必要があります。
まずは、LINE公式アカウントからLINE広告にデータを送るために、「LINE Official Account Manager」の管理画面で、オーディエンスの共有設定をONにします。
そこから広告マネージャーの「オーディエンス」メニューに入ると、LINE公式アカウントから共有されたオーディエンスの推定サイズなどを確認できるので、クロスターゲティングを行いたい広告グループのオーディエンスとして設定します。
類似ターゲティングを設定する場合、まずは元となる既存オーディエンスが必要です。
既存オーディエンスがある場合は、広告マネージャーの「オーディエンス」メニューから「類似オーディエンス」を選び、オーディエンスソース(類似させたいオーディエンス)、オーディエンスサイズ(拡張率1〜15%もしくは自動)を設定して完了です。
類似ターゲティングは、既存のオーディエンス情報から作成されるので、CVにつながりやすい既存オーディエンスがある場合にのみ設定しましょう。
リエンゲージメント配信する場合は、広告マネージャーの「オーディエンス」メニューから、「モバイルアプリオーディエンス」を作成します。
そのためには、LINE広告にアプリを登録し、広告効果計測SDK*との連携を完了させなければなりません。
まずは広告マネージャーの「共通ライブラリ」メニューの「メディア」内で、「アプリを追加」ボタンを押し、プラットフォーム(iOSまたはAndroid)、アプリ名、App StoreもしくはGoogle PlayのURLを登録します。これでアプリ登録は完了です。
続いてSDK側に、LINE広告に登録したアプリ情報を設定します。
広告で利用できるSDKはAdjust、AppsFlyer、Kochavaの3種類で、それぞれに登録する情報は次の通りです。
参照:アプリのインストールを計測する(SDK連携)|LINE for Business
SDKに連携すると、インストールやアプリ起動など11のイベントの効果が計測できます。
計測設定は各SDK先で異なるので、それぞれのHPなどで確認して設定してください。
SDK連携が完了したら、「モバイルアプリオーディエンス」でリエンゲージメント配信の準備をします。
「イベント」入力欄に、SDK側で設定したイベント一覧がプルダウン表示されるので、オーディエンス作成に使用するものを選択します。
SDK*:Software Development Kit| ソフトウェア開発キット
LINE広告に出稿する際は、全ての配信先に配信する「自動配信」か、手動で配信先を選べる「配信先を編集」のどちらかの配信方法です。
ここからは、手動で配信先を選択する場合に役立つ配信先情報をご紹介します。
LINE広告は、その名の通り、LINEが提供する各種サービス(トークリスト、LINE NEWS、LINE VOOM、ウォレット、LINEマンガ、LINEポイント、LINEブログ、LINEチラシ、LINEクーポン、LINEマイカード、LINEショッピング、LINE広告ネットワーク、ホーム)に配信されます。
ただし、上記のうち、どの配信先に掲載されるかは選べません。
LINE広告ネットワークでは、LINEサービス外のアドネットワークへ配信され、ディスプレイ広告と動画リワード広告の両方、もしくは片方を選択できます。
LINE以外のサービスを使っているユーザーにもアプローチできるので、リーチ数を増やすことが可能です。
LINE広告の配信面について詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
参照:LINE広告の配信面はどこに表示されるの?配信面の種類や特徴、ターゲティング機能、配信方法をご紹介!
LINE広告にはさまざまなターゲティング手法がありますが、全てを設定するには工数がかかります。
そのため、どの手法を用いるかなどの優先順位を決めることが重要です。
ここからは、効果を出すために優先すべきターゲティングをご紹介します。
デモグラフィックターゲティングの中の「詳細ターゲティング」は、最も優先的に設定したい項目です。
年齢や性別などのデモグラフィック情報だけを設定すると、自社の見込み客ではない層にも広告が配信されてしまいます。
自社サービスに興味関心の高いユーザーにアプローチするためにも、詳細ターゲティングは設定しておきましょう。
リターゲティングも、優先的に設定しておきたい項目です。
自社サイトに訪れたことがある場合は、見込み客である可能性が高く、既にニーズが顕在化していることも考えられます。
このようなユーザーを逃さないためにも、広告配信する際は、必ずリターゲティングを設定しておくことが望ましいです。
配信している広告である程度のCVを獲得できたら、類似オーディエンスも設定しておきましょう。
詳細ターゲティングやリターゲティングで、効果の出たオーディエンスの類似オーディエンスを設定すれば、効果的にCVを増やせます。
オーディエンスサイズは拡張率1〜15%もしくは自動から選べますが、まずは自動で設定すれば問題ありません。
LINE広告で効果を出すために必要なターゲティングをご紹介しました。
LINEは利用ユーザー層が広い特性上、しっかりターゲティングしないと見込みがないユーザーにも広告が配信されてしまいます。
そのため、広告配信する際は、必ずターゲティング設定をしましょう。
まずはデモグラフィックターゲティング(特に詳細ターゲティング)とリターゲティングを設定し、それらで効果が出てきたら類似オーディエンスを設定する流れがおすすめです。
また、既にCRMなどを導入しており顧客情報が豊富な場合は、オーディエンスターゲティングの「電話番号アップロード」「メールアドレスアップロード」を使うことも効果的です。
もちろん、モバイルアプリで成果を出したいなら「モバイルアプリオーディエンス」を設定する必要があります。
LINE広告ではさまざまなターゲティング手法を取れるので、自社の商材やサービス、保有している情報によってそれらを使い分けていくことが重要です。
この記事でご紹介した内容を参考に、効率的に設定してみてください。
Writer GMSコンサルティング編集部 マーケティング部
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