2022.5.17
2024.9.29
Google広告の品質スコアとは?仕組みと効果を高める秘訣を解説
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Google広告の検索連動型広告において、品質スコアは非常に重要な役割を果たします。
掲載順位を決定する「広告ランク」にも大きな影響を及ぼすので、非常に大切な指標です。
しかし、品質スコアの仕組みや効果、広告ランクとの関係性が分からない方は多いです。
本記事では、そんな方に向けて品質スコアの内容や決定要因、改善によって得られるメリットや品質スコアの改善方法をわかりやすく解説します。
Google広告を運用する方は、是非ご覧ください。
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1.Google広告とは?
Google広告とは、Googleが提供している広告出稿サービスです。Googleのサービスをはじめ、livedoor、gooなどの提携サイトや、Googleアドセンス*の登録サイトに広告が表示されます。
*Googleアドセンス:Googleが提供しているコンテンツ連動型広告配信サービス
Google広告の全体像について知りたい方はこちらをご覧ください。
1-1 Google広告の特徴
Google広告には、以下のような広告の種類があります。広告の種類によって、配信面やターゲティング方法が変わるのが特徴です。
検索連動型広告 |
ユーザーが検索した内容と関連して、 検索結果に表示される広告 |
ディスプレイ広告 |
画像やテキスト、ロゴなどで構成されていている広告 |
動画広告 |
YouTube内や、モバイル専用で配信される動画広告 |
ショッピング広告 |
Merchant Center*1で指定した商品属性をもとに、 関連性の高い検索に対して表示される広告 |
ファインド広告 |
YouTube 、Discover*2、Gmailなどに表示される広告 |
アプリ広告 |
自社アプリのインストールや エンゲージメント*3を増やせる広告 |
ローカル広告 |
場所や営業時間など、ユーザーが店舗を 訪問する際に、知りたい情報を表示できる広告 |
スマートアシスト広告 |
ターゲット設定、入札、広告作成などを自動で 最適化してくれる初心者向けの広告 |
*1 Google Merchant Center:Googleショッピングタブを管理するもので、商品情報の登録、審査や管理、送料など、ECサイトの基本情報の登録、掲載結果の確認などができます。
*2 Discover:GoogleアプリのDiscover 、またはスマートフォンのブラウザーでおすすめの記事として表示されるページ。
*3 エンゲージメント:広告主とユーザーの、親密さ・結びつき・絆・共感。
Google広告の特徴や種類について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
初心者のための「Google広告」とは?種類、特徴、始め方を徹底解説
2.Google広告の品質スコアとは?
Google広告の検索連動型広告において、重要な指標とされるのが品質スコアです。品質スコアの内容、確認する方法や重要性を解説します。また、品質スコアと混同されやすい「広告ランク」との違いもご紹介します。
2-1 品質スコアとは?
品質スコアとは、広告の「品質」の目安をスコアで表示する診断指標です。キーワードに対する評価を1~10で表し、広告の掲載順位を決定する「品質」がどのくらいなのかが、分かりやすく数値化されています。広告やランディングページ(LP)とユーザーの検索意図の関連性が高ければ、品質スコアが高くなる仕組みです。品質スコアは、掲載順位を決定する「広告ランク」にも大きな影響を及ぼすので、非常に大切な指標となっています。
2-2 品質スコアの確認方法
品質スコアは、以下の手順で管理画面から確認できます。
1.「キャンペーン」→「キーワード」をクリックする
2.「表示項目」→「品質スコア」をクリックする
3.「品質スコア」「品質スコア(履歴)」「推定クリック率(推定CTR)」「推定CTR(履歴)」「LPの利便性」「LPの利便性(履歴)」「広告の関連性」「広告の関連性(履歴)」から、見たい情報にチェックボタンをつける
2-3 品質スコアの重要性
品質スコアは、先にご紹介したとおり1~10段階で評価されます。指標の値が高い場合は、広告の品質が高いことを示します。また、品質スコアが高
くなると、1クリックあたりのクリック単価(CPC)が安くなる、CPCを抑えつつ上位に表示できる、CTRが上がるなど、多くのメリットをもたらすでしょう。そのため、品質スコアの改善は非常に重要であると言えます。
2-4 広告ランクについて
広告ランクとは、掲載順位を決定するオークションで用いられる値です。一般的に、入札単価と品質スコアを掛け合わせた数値に、広告表示オプションなどの「見込み効果」を加えた値で決定されます。広告ランクを求める数式は、以下のとおりです。
広告ランク=入札単価(上限CPC)×品質スコア(1~10段階)+広告表示オプションの効果 |
厳密には、以下のような要素で構成されています。しかし、Googleでは、それぞれの要素がどのように関連しているかを公表していません。
広告ランクの構成要素 |
構成要素の意味 |
---|---|
入札単価 (上限CPC) |
広告の1回のクリックに対して、広告主が支払い可能な上限額として設定する単価 |
広告の品質 (品質ランク) |
推定CTR、広告の関連性、LPの利便性などの6つの指標による評価結果 |
広告ランクの下限値 |
自動的に決定される、広告を掲載するために最低限必要な広告配信の予約料金 |
オークションにおける競争力 |
オークション上での競合の状況 |
ユーザーが検索に至った背景 |
ユーザーが検索を行った際の所在地、時間、使用していたデバイス、実際の検索語句などの検索背景 |
広告表示オプション等の見込み効果 |
広告表示オプションを追加することで、ユーザーの獲得をどれほど促せるかの程度 |
3.Google広告の品質スコアの決定要因
広告ランクにも大きく影響する「品質スコア」は、以下の3つの要因で決定されます。それぞれの要因を詳しく解説します。
3-1 広告の関連性
広告の関連性とは、広告主の広告がユーザーの検索した意図とどの程度一致するかを示します。ユーザーの検索意図を広告の見出しや説明文に含んでいるか、広告入稿の際に設定したいくつかのキーワードが、商材からかけ離れていないかどうかがポイントです。ポイントを押さえることで、広告の関連性はある程度保てるでしょう。
3-2 LPの利便性
LPの利便性とは、ユーザーにとって利用しやすい、または有用であるLPになっているかどうかを示します。具体的には、表示速度、ページの操作性、分かりやすさ、透明性、信頼性、検索意図に合った内容になっているかが評価されます。LPの読み込みスピードは、Page Speed Insight*で行うのがおすすめです。
*Page Speed Insight:Googleがリリースしているツールで、PC・モバイル、それぞれのデバイスでの読み込みスピードを評価し、改善提案も行います。
3-3 推定CTR
推定CTRとは、広告主の広告が表示された場合に、ユーザーにクリックされる可能性の高さをGoogle広告が判断して数値化したものです。広告の過去のCTRとインプレッションの実績が影響します。ユーザーにとって魅力的な訴求になっているか、具体的な数値を用いるかがポイントです。
4.Google広告の品質スコア改善のメリット
品質スコアの重要性でもご紹介したとおり、品質スコアが高い場合は、さまざまなメリットをもたらします。品質スコアの改善によって得られるメリットを詳しく解説します。
4-1 掲載順位が上がる
Google広告の掲載順位は、広告ランクによって決まります。つまり、広告ランクの構成要素のひとつである品質スコアの値を上げることで、結果的に広告ランクも引き上げられます。ただし、品質スコアは構成要素のひとつです。他の構成要素の内容が悪ければ、いくら品質スコアを上げても広告ランクが改善されるとは限りません。広告ランクを改善する際は、品質スコアを改善するのはもちろんのこと、他の要素も改善策を講じる必要があります。
4-2 CPCが下がる
CPCを求める数式は、以下のとおりです。品質スコアを上げられれば、CPCは下がる仕組みになっています。
CPC = 競合サイトの広告ランク ÷ 品質スコア + 1 |
品質スコアの改善は、結果的にコストパフォーマンスの改善に繋がります。
4-3 アクセス数が増加
他の構成要素も関連しますが、一般的に品質スコアが上がると広告ランクは上がる仕組みになっており、Google広告の掲載順位上昇に繋がります。掲載順位が上がると、必然的にユーザーの目に留まりやすくなります。多くのユーザーに見られることで、LPのアクセス数アップも見込めるでしょう。
5.Google広告の品質スコアが低いと生じる問題
品質スコアが高いと、さまざまなメリットをもたらすことが分かりました。では、品質スコアが低くなることで生じてしまう問題を確認してみましょう。
5-1 広告が表示されない
Google広告の掲載順位は広告ランクによって決まるので、広告ランクの構成要素のひとつである品質スコアの値が下がることで広告ランクも下がり、掲載順位は下がります。掲載順位が下がると、ユーザーの目に留まりにくくなるのがデメリットです。最終的には、広告が表示されなくなる恐れもあります。広告が表示されなくなると広告費用は掛かりませんが、LPへの流入もなくなります。
5-2 費用対効果が悪化する
品質スコアが低い場合、CPCを上げれば広告ランクを維持できることもあります。しかし、CPCを上げると、上げた分だけ広告費がかさみます。つまり、費用対効果が悪化してしまうのがデメリットです。品質スコアが低いのは、LPに問題があるかもしれません。CPCを上げて流入数が増えたとしても、LPの問題を解決しない限り、コンバージョン(CV)率は低くなる恐れがあります。
5-3 広告経由で採算が取れない
品質スコアが低い場合、広告ランクが下がってしまうので、掲載を維持するためにCPCの調整が必要です。CPCを上げることで、広告は維持できるか
もしれません。しかし、CVを獲得できても、CV1件あたりにかかった広告費用(CPA:顧客獲得単価)が高騰すれば、利益を広告費が上回ることになりかねません。品質スコアが低いままだと、採算が取れなくなる可能性が出てきます。
6.Google広告の品質スコアの改善方法
品質スコアは、さまざまな取り組みを行うことで改善が可能です。こちらでは、具体的な5つの改善方法を解説します。
6-1 魅力的な広告を作成
品質スコアの決定要因でも解説したとおり、Google広告は、ユーザーにクリックされる可能性の高さを推定CTRで示します。推定CTRは、過去の広告のCTRやインプレッションの実績が影響するので、より良い魅力的な広告にすることで改善が見込めるでしょう。魅力的な広告にするためには、ユーザーが広告を見た際に「どのように感じるか」の視点を持たなければなりません。ユーザーにとって有益で関連性が高い広告かどうかを確認することが大切です。
6-2 ユーザーの意図を汲み取った広告を作成
品質スコアの決定要因のひとつに「広告の関連性」があるので、キーワードと広告の関連性を引き上げるために、LP内の指定のキーワード数を増やそうと考えることもあるでしょう。しかし、指定のキーワード数を増やすことにより、本来のユーザーの意図を汲み取っていない広告になってしまう場合もあるので、注意が必要です。実際にCVが発生した検索語句を確認する、自然検索結果や競合の広告文を確認するなど、ユーザーがどのような情報を求めているのかを理解するのが重要です。
6-3 LPを最適化する
LPの利便性は、以下のような項目を満たすことが大切です。項目を全て満たしていないと考えられる場合は、最適化を図ってユーザーの利便性向上に繋げまfしょう。
6-3-1 オリジナリティがあるコンテンツ
LPがユーザーにとって関連性が高い内容であるのはもちろんですが、既に出回っているような情報だけでは、有益であるとは言えません。比較サイトなどで、既に出回っている情報を集めただけでは、オリジナリティがあるとは判断されないでしょう。独創性の高い内容でユーザーにとって有益な情報が掲載されていれば、CVにも繋がりやすくなります。
6-3-2 信頼感のあるコンテンツ
ユーザーにとって有益で関連性が高くても、信頼できるコンテンツでなければ警戒されてしまうため、CVは得られません。ビジネスの信頼性を高めるためにも、企業の概要ページを充実させることは大切です。所在地、連絡先などの情報はもちろん、電話番号、メールアドレス、資本金など、信頼性や透明性に繋がる情報は必ず明記しておきましょう。ユーザーにとって必要な情報が掲載されていると、サービスを利用する安心感に繋がります。
6-3-3 操作が簡単なコンテンツ
CVに繋がるチャンスがあっても、CVまでの操作が複雑であったり難しい場合は、ユーザーは面倒になってしまい、途中で離脱してしまうでしょう。目的のページにたどり着かない、ボタンが変な位置にあるなど、操作性に難があると、Googleからの評価も低くなってしまいます。初めてコンテンツを訪れるユーザーでも、難なく操作ができる簡単なコンテンツであることは、非常に重要なポイントです。
6-4 ページの読み込み時間を短縮
ユーザーにとって、操作が簡単であることは大切ですが、ページの読み込み速度も重要なポイントです。特に、モバイルユーザーの場合は、広告のリンク先ページの読み込み時間が長いと、離脱してしまう可能性が高まります。LPの画像コンテンツなどを軽くする、AMP*の使用を考えるなどの対策が必要です。AMPの使用には、高い技術が伴います。まずは、必要以上にコンテンツを詰め込みすぎて、重たいページになっていないかを確認しましょう。LP以外にも、サイトそのものを高速化するのもおすすめです。Googleでは、読み込みスピードがどのような状態であるのかを確認できる、「Test My Site」の提供を行っています。そちらを活用するのも良いでしょう。
*AMP:AMP HTML仕様に沿って作成された、モバイルウェブサイト閲覧を高速化することを目的としたオープンソースプロジェクト。
6-5 広告表示オプションの利用
広告表示オプションは、広告文とは別に、広告文の下にリンクテキスト、説明文、電話番号、スニペットなどを追加表示できる機能です。下記のように、より多くの情報をユーザーに提供できます。また、ユーザーがクリックする前に、多くの情報提供が可能です。
- サイトリンク表示オプション
- コールアウト表示オプション
- 構造化スニペット表示オプション
- 価格表示オプション
- 住所表示オプション
- 電話番号表示オプション
- 画像表示オプション
- 販売者評価広告表示オプション
- リードフォーム表示オプション
- アフィリエイト住所表示オプション
- アプリリンク表示オプション
広告表示オプションでは、見出しや広告文だけではアピールできなかった商品やサービスの魅力を追加できます。設定が必須ではないので、活用していない広告主も多いですが、広告の掲載範囲を広げることは、視認性やCTRの向上も見込めるでしょう。Google広告では、広告表示オプションの見込み効果も、広告ランクを決める要素として考慮されます。設定することで広告ランクが向上し、広告の掲載順位の改善にも繋がる場合があるので、ぜひ活用してください。
7.まとめ
Google広告の「広告ランク」の構成要素のひとつである、「品質スコア」を解説しました。品質スコアが良いということは、1クリックあたりのCPCが安くなる、CPCを抑えつつ上位に表示できる、CTRが上がるなど、多くのメリットをもたらします。
今回は、品質スコアの仕組みや決定要因、効果、広告ランクとの関係性、改善方法を詳しくご紹介しています。これからGoogle広告を始めたい方も、品質スコアをうまく改善できなくて困っている方も、今回解説した内容をぜひ参考にしてください。
Writer GMSコンサルティング編集部 マーケティング部
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